令和3年　新年のご挨拶

お知らせ   2021年1月6日

皆様、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

コロナ禍の収束が見えない中、変異したコロナが日本でも発見され大変な年越しとなりました。
何をおいても、日頃から医療従事者の皆様方には、大変なご尽力を頂き心より深く感謝申し上げます。もうこれ以上のご負担がないよう、私共も今まで以上に用心して感染予防に努めて参りたいと存じます。

いつの時代も世界史に残るような災害や人災、飢饉や戦争があり、我々の祖先は強く生き抜いて参りました。そのお陰で今を生かされている事に改めて感謝する年明けでございます。
人々の営みと同様に、文化も途絶えることなく後世に守り伝えてゆく大切な我々の資産です。一度途絶えると二度と取り戻せない貴重な文化遺産は、見渡せば危機的な状況に置かれています。大切に守り伝えて下さっている寺社仏閣、地域の繋がり、行政の支援など、何が大切か、何をどう残し伝えないといけないのかを、このコロナ禍を受けて今一度立ち止まってしっかりと考えなくてはなりません。
我々もまた文化財修理を支える諸材料の確保、そして手仕事としての技術伝承など、厳しい現実には課題が山積みです。
先の見えない厳しい時代だからこそ、先人の成しえた偉業に改めて感謝し、学ぶべきだと思います。今の時代に何が出来るのか、目先の事だけでなく、来るべき未来に向けてよく考えることが求められます。

一日一生と思い、明るく元気に生かされている日々に感謝し、本年も歩んで参ります。
「文化財を後世に守り伝える一助となる」を心に誓い、益々精進させて頂きます。どうぞ引き続き本年も宜しくお願い申し上げます。
皆様にとりまして、どうぞ穏やかな一年であります様に、心からお祈り申し上げます。

坂田墨珠堂
坂田さとこ　拝